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文藝春秋社の社長が、「文庫本の図書館貸し出しをやめてほしい」と訴えているそうだ。文春といえば、御宿かわせみファンとしてはおおいに恩義がある(というか、恩義を施しているともいえるのか?)出版社で、他にも藤沢周平・池波正太郎をはじめ、数々の時代小説を文庫シリーズとして出して下さっている所なのは皆さまご存じのとおりである。

以前にも、図書館の本来の意義は専門書の貸し出しにあるので、ベストセラー本を、それも何冊も図書館が購入するのはおかしいという論議があった。確かにそれは一理あるのかもしれない。しかし、一般シロウトの読書好き、それも決して高級な本や純文学ではない、ミステリーやテレビドラマの原作本などを、仕事や子育てや介護の息抜きとして楽しむ面々にとっては、出版社と図書館がいがみ合っている、という事じたいが、あ~あ、世も末だなぁ、とうんざりさせられるのだ。

文春さんなら、文庫本は売れなくたって、「文春砲」と名を馳せている週刊誌の売り上げで稼げるだろうが。これからもおおいに正義面して、不倫だのなんだの暴いてまわればいいじゃないか、憲法改正して戦前の「強いニッポン」に戻したいどこかのどなたさん達も、マスコミが他人の色事ばかり追っかけているほうが嬉しいだろうしね、とイヤミの一つも言いたくなる。
いやいや、一般書籍や文庫が売れないから、週刊誌を売るしかないんですよ、こちとらも好きで人の恋路を邪魔したいわけじゃないんですよ、という事なのかもしれませんがね~~

でも、別に図書館で文庫が借りられなくなったって、どうってことないんだよね。
Amazonのユーズドで買って、BookOffで売っ払えばいいんだから。
往年のベストセラーがゴロゴロ、本代¥1でマーケットに出ているから、送料の何百円か払っても書店で文庫を買うよりずっと安い。
そもそも、紙の本なんかもう読まない、っていう人も多い。電車の中でも、ちょっと前はタブレットで読書している人がいると、さりげない「ほ~」という注目を集めていたが、今やスマホでメールやゲームをしているのと全く同じ当たり前の光景になってしまった。

ところで、出版社だけでなく、作家さんたちも、図書館を敵視している人は多いんだろうか。
かねがね、新聞とか雑誌で、是非やってもらいたいと思っているアンケートがあるんですよね~
「あなたのお書きになった本、図書館で何度も借りて繰り返し読んでいるという読者と、全部買ってるけど一冊も読んだことない、応接間の本棚に並べてるだけという読者(これはまぁ、読者とはいえないので購買者ですな)と、どちらが有難いですか」
って、有名無名を問わず、できるだけ多数の作家に聞いて、答を並べてほしいんです。
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図書館で文庫本が借りられなくなる?