忍者ブログ

[130]  [129]  [128]  [127]  [126]  [125]  [124]  [123]  [122]  [121]  [120


能「初雪」(金春)シテ:金春憲和 アイ:山本則秀
狂言「樋の酒」(和泉)シテ:野村万作 アド:内藤連・高野和憲
仕舞「大蛇」(金剛)金剛龍謹・福王和幸
仕舞「鐘之段(三井寺)」(観世)梅若万三郎
仕舞「綾鼓」(宝生)宝生和英
能「天鼓」小書盤渉(喜多)シテ:塩津哲生 ワキ:殿田謙吉 アイ:大藏基誠

「初雪」は金春流のみに伝わる曲。ワキが登場せず、女性のアイ(姫君の侍女)がワキも兼ねるという珍しい構成。上臈(ツレ)が団子三兄弟(三姉妹)みたいな全く同じ扮装で出てくるので、中村昌弘さんがどれだかわからない笑(たぶん真ん中)。
「初雪」は、出雲の神主の姫が飼っていた白いニワトリの名で、鷺や鶴じゃないところも珍しい。ニワトリの冠は、謡曲全集のイラストだと羽を広げた形だが、今回のは写真にあるように、羽は広げず尾羽が強調されたもの。後シテの上着は出てきた時は白に見えたが金糸が入っているらしく、動くとキラキラ輝く。
ニワトリが急に死んでしまい、姫は悲しみにくれるが、召使いを責めたりはしないのが良い。ニワトリの供養をすると、その霊が現れ、極楽で楽しく暮らしていることを告げて舞を見せて飛び去る。とくにドラマチックな所も無い小品であるが「可愛らしさに溢れた作品」(解説パンフ)
「鬘物の部類には属するけれども、極めて簡単な演出で「吉野天人」と並んで太鼓の中の舞のあっさりした演戯が特色」(野上豊一郎)

「樋の酒」万作氏はさすがに声量は及ばないものの(もしかしたら、アドとわめき合う形になるのを避けて、わざと低くしている?)身体の動きは全く年齢を感じさせない。

仕舞「大蛇」二人の舞がかっこよくて「もう終わっちゃうの? もっと見たい~」という感じ。



PR
「初雪」「天鼓」 第46回納涼能(宝生能楽堂)

Comments

名前
メールアドレス
URL
コメント
PASS