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新春のかわせみ物語は数多いですが、今月は『初春夢づくし』を読み返してみました。とてもハートウォーミングで大好きな一篇です。江戸編の中ではかなり最後に近いものですが、オール讀物に掲載されたのが平成14年の正月号のようなので、もう十数年前になるのですね~

おるいさんの母方について新しい情報が得られるのも興味深いですし、本筋とは直接関係ない細かいシーンも生き生きと描かれています。
花世ちゃんのお琴を聞きながら麻太郎は居眠り、源太郎は起きていた、というのもこの話だったんですね。花世の日頃の稽古ぶりを考えると、千春ちゃんの「とてもお上手なのに・・・」という台詞は、千春的ポジティブシンキングの割合が高いといえそうですが、眠気を誘うのはむしろ上手な演奏という事もあるので、案外上達しているのかも。あるいは源太郎が居眠りしなかったのは、間違えないかどうかハラハラして見守っていたのか、という可能性もありますが。

おるいさんとお千絵さんの、女の友情のシーンも好いですね。お互いの身内に関することは親しい友人でも言いにくいという気持ちは現代も変わりませんが、そこをあえて、不要な気遣いをせずに率直に伝えるべきことを伝える。こうした信頼関係のある友人がいてくれるのは、いつの世も本当に貴重なことです。
そしてまた、恋女房たちのトラブルを解決するのは自分達だと張り切る東吾さんと源さんが可笑しい。当事者のお佐代さんも役者の小山三も分別のある人間だったわけだし、おるいさんとお千絵さんに任せておいても結局は解決したものと思われますが、物語的には亭主たちの介入でうんと面白くなった・・・いや長助親分だけは気の毒に、全く貧乏くじでしたがねぇ~~(^o^)

是非とも映像化で見てみたい話でもあります。お佐代さんには、黒木華ちゃんなどピッタリではないでしょうか。小山三役は、モテモテのイケメンだが誠実な性格、というだけならいろいろいそうですが、役者を演ずるとなるとかなり限られますね。舞台姿とか様になってないとマズいしね。やっぱり歌舞伎界からの起用になっちゃうかなぁ。

 
 
 
ところで、お能は最近少し見るようになりましたが、歌舞伎は2回くらいしか見たことがなく、妹背山婦女庭訓の求女といわれても全くピンと来ないので、画像検索したところ、なんと平成叛NHKの東吾さん:橋之助(当時)さんの求女(写真右)が見つかりました。平成6年8月の舞台だそうです。橘姫(写真左)は中村浩太郎さん、お三輪(写真中)は中村福助さん。

求女は実は藤原鎌足の子、淡海公不比等ということらしいですが、お能でも「海士」が淡海公関連のお話ですが、かなり雰囲気違いますねぇ。

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かわせみ談話室 2018 1月

Comments

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コメント
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たまこ様、精力的に更新していただき、色々と楽しませてもらっております。
この一か月は、正月気分も寒さで遠くへすっ飛ばされていますが、
かわせみの『初春夢づくし』、ほっこりとするお話を選んでいただいたこと、ありがとうございます。皆、元気で若かったなぁ・・懐かしく
思い浮かべております。
お江戸でも大雪になったり、草津のお山が噴火したり、寒波が次々と
降りてきて、今朝も雪除けから始まりました。この先が思いやられますね・・さっさと歩ける春が待ち遠しいです。

笑えない ぺんぎん歩き 睦月尽

お互いに、足元に注意して、雪道の凸凹に負けずにいましょうね。

すみれ  2018/01/30 (Tue.) 15:32 edit

「初春夢づくし」、もうそんなに前のお話なんですね~文庫本の最新刊では千春ちゃんは結婚するし、花世ちゃんたちには子供が生まれるし、時の流れを感じますね。

東京でも大雪で、大変でしたね。
こちらも(新潟市にしては)大雪が降って大騒ぎでしたが、夫と「子供の頃は、もっと雪はいっぱい降ったし寒かったよね」などという会話をしました。住宅事情や衣服や暖房器具の性能が良くなったのもありますが、昔よりも小雪になっているところに、たまに大雪が降ると、てんやわんやです…

小雪に慣れてバタバタ睦月尽

「世田谷八八幡めぐり」の記事に、コメントしそびれていたのですが、今川は吉良の血筋だったんですね!知らなかったです。

麦わらぼうし  2018/01/30 (Tue.) 21:56 edit

毎日寒い日が続いていますが、またまた木・金曜にかけて雪の予報。ほんとに今年の冬は寒波到来で寒いですねぇ。
こんなことでたいへーんなんて言っていたら、すみれさんや麦わらぼうしさんに申し訳ないですね。
「初春夢づくし」ほんと懐かしい気がします。もうお江戸編も随分昔むかしになったような。
先日CSで花房一平捕物夜話 釣女に収録されている「彩舟流し」のドラマを見ました。
ご存知のように「かわせみ」へと繋がる花房一平ですが、一平には石坂浩二さん、長崎の通辞役に小川知子さんと、若々しい日のお二人の姿に月日の流れを感じました。

懐かしき日々にしばしの睦月尽

あっちの管理人  2018/01/31 (Wed.) 08:37 edit

かわせみキッズの成長が…とか言っていましたが、もう成長どころではなく、次世代の人生がそれぞれにはじまっているんだなぁと思うと感慨深いですね。懐かしいお話を読んで、新しいお話を読むと自分が親戚のオバサンではなく、お婆ちゃんになった気がします。

当地でも冷えまして、初めて水道管が凍りました。ネットで見て、水道管にタオルを巻いてぬるま湯をかけ続けて、ようやくお湯が出るようになりました。今はプチプチを巻いて凍結防止策にしていますが、本格的にやらないとダメですね。雪国の方には初歩的な〜と笑われると思いますが、当地に住んで20年以上になるのに本当に初めてだったんです。

凍てる夜のネットの助け睦月尽

浅黄裏  2018/01/31 (Wed.) 14:00 edit

陽の当たらない裏道の雪も、ようやく融けたと思ったらまた雪の予報。
すみれ様のおっしゃる「さっさと歩ける」ことがいかに有難いか、改めて感じるこの頃です。

ゴム長が 玄関居座る 睦月尽

明日から2月、如月尽はうっかりしていると過ぎてしまいますよね!
26日頃から用意するつもりですが、もし忘れていたら、どの記事のコメントでも結構ですのでよろしくお願いしま~す。

ストファ管理人  2018/01/31 (Wed.) 15:19 edit

こちらも寒いです。でも雪が積もることはないので雪国お住いの皆様のことを思うと寒い寒いというのも気がひけます。

バケツ2個 トイレに常備 睦月尽

朝トイレの水道管が凍っている時があります。タンクに一回分はたまっているのでその時の分は流れるのですが、次のトイレのためにバケツの水をタンクに入れています。台所でバケツに水をいれ次回のためにトイレに置いてと面倒です。昼間はとけるせいか流れるんですが…

紫陽花  2018/01/31 (Wed.) 20:21 edit

寒梅忌の記事で『闇の歯車』という本を知り、読んでみたくなってしまい、図書館で予約を入れた所、本日借りることができました。まだ読み始めていませんが、たまこ様の紹介がお上手で楽しみにしています。

今月は我が家のあたりもかなりの積雪になり、慣れない関東人は雪かき一つにも四苦八苦です。我が家は幸い、雪かき用のスコップがあるので、まだましですが、小さなプラスチックのチリトリでやっているお宅も多く(そういうお宅は大抵お年寄りです)、結局、そういうお宅の前も雪かきすることになるので、なかなかの重労働でした。
しかし、どういう動きをしたのか、筋肉痛が大臀筋に出たのはびっくりです。足というよりも『お尻の筋肉が痛い』というのは初体験でした。

雪遊び 雪かき疲れて 睦月尽

ゆきどり  2018/01/31 (Wed.) 21:01 edit