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朝日新聞販売所が隔週(東京以外は月イチ)発行し、新聞と一緒に配達される「定年時代」というタブロイド判のフリーペーパーがある。これに連載されている「さわやか散歩道」というコラムが、このところ、お散歩好き達の密かな注目を引いている。昨年とりあげられた日本唯一の「気象神社」も貴重な記事だった。

本日は、この最新号のコラムを参考に、原宿散歩を試みた。
昼前に梅ヶ丘図書館で雑用を済ませ、小田急線で参宮橋へ。
「時間にゆとりがある人は、原宿の街歩きの前に、明治神宮を参拝してもいい」とあるのに従って、まずは西参道口から境内に入ってみる。朝のうちは曇り空だったが、良い具合に陽射しが出てきた。
西参道はいつものように人影も少なく、静寂な佇まいだが、本殿に近づくといやに混雑していると思ったら、今日は新横綱稀勢ノ里の土俵入りがあるのだった。土俵入りは3時過ぎからの予定らしいが、正午を過ぎたばかりというのに、あちこち大変な行列が出来ている。

明治神宮で私が一番好きなスポットは実はここ(笑)向かいには葡萄酒樽も奉納されている。

      

南参道から正門を出て、神宮橋を渡る。まずは交差点の「銀だこ」で腹の虫養い。テイクアウト専門店のように見えるが、実は左手にエレベーターがあり2階にイートインがある。神宮境内や表参道の通りの賑わいにも関わらず、店内は誰もいなくて、ゆっくりたこ焼きを味わう。

     

表参道から右折して明治通りへ。コラムの最初に紹介されている慈雲山長泉寺へ向かう。明治通りと山手線線路の間に位置する寺だ。
本殿の裏の墓所は墓石が隙間なく並び、土手の上をひっきりなしに走る山手線が見える。山手線の築堤の際は急な石段になっていて、ここに石仏群が並んでいる。昔から民間で作られてきたと思われる素朴な石仏たちで、宅地造成中に発見され集められたものが二百体以上あるそうだ。
大部分が地蔵尊で、その他各種観音像もあるという。「童子」の文字が見えるものが多い。大きめの石仏には寛文年間とある。明治42年の「鐡道轢死者供養塔」もある。

     

長泉寺は曹洞宗の禅寺で、康平六年(1073)川崎土佐守基家により建立された。川崎基家は源義家の奥州征伐に従い、その軍功により渋谷・赤坂・麻布に渡る土地を拝領、この渋谷の地に草庵を開いたのが開基とされる。その後12世紀半ばに、観音堂が建てられ、渋谷金王丸の守り本尊といわれる「人肌聖観世音菩薩」が祀られた。
  
長泉寺から明治通りを神宮前交差点へ戻り、太田記念美術館へ。

     


広重の「江戸名所百景」のパロディ?「江戸名所道戯尽」や、「青物魚軍勢大合戦之図」などを描いた幕末の浮世絵師、歌川広景の展示があり、今日は学芸員のスライドトーク解説もあってじっくりと学習できる。浮世絵版画についてはまだまだ、新しい発見が現在進行形でなされているようだ。とても興味深いお話が聞けたので、別項で改めて取り上げたい。

展示を一通り見た後、地下売店の「かまわぬ」でいろいろなデザインの手拭を見ていると、あっという間に時間がたってしまう。

明治通りを北上し、東郷神社へ。祭神が日本海海戦の連合艦隊司令長官、東郷平八郎であることはよく知られているが、「東郷平八郎命」と「命」がついているのに改めて気が付く。(そういえば命と尊ってどう違うのだろう?)
数年前にNHKドラマになった「坂の上の雲」でもハイライトシーンだった広瀬中佐殉職シーンの絵などもかかっている。渋谷の市街の喧噪は聞こえず、タイムスリップしたようなスポットである。

      

 東郷神社境内から、渋谷区中央図書館の前を通って明治通りに戻る。歩道橋のところで右へ道を取り、神宮前三丁目交差点で外苑西通りへ出る。この辺は、渋谷区・新宿区・港区がぶつかり合っている所で、このまま外苑西通りを横切って進めば、すぐ左手は「はいくりんぐ現場検証」の「月と狸」でご紹介した、河内山宗俊の墓のある高徳寺である。その先は「女同士」の舞台となった北青山、神宮外苑・秩父宮ラグビー場の銀杏並木となる。

今回は、外苑西通りを左折して北上する。

   

このあたりの道の右側の見晴らしは、2020年のオリンピックに向けて再開発中なので、今だけの景観であるとコラムにあった。街のスポットというのは、出来上がれば何十年も続くおなじみの風景になるが、出来上がるプロセスはその時だけのもの、日一日ごとに変わりゆく景色だ。
スカイツリーも、ずっと以前の「現場検証」でたまたま写り込んだ、工事が始まったばかりの時の芽を出したタケノコのような風情の姿や、半分が出来上がり桜の中にある風景など、今にしてみると貴重な記録である。

今日は午後から晴れて、歩いていると少し汗ばむくらいの散歩日和だったが、そろそろ日が翳り始め、夕風も出てきた。左手に東京体育館、これに沿って左折すればJR千駄ヶ谷駅、右へ行けば信濃町である。
一駅間だけの散歩だったが、このようなちょっとしたコースをたくさん、お気に入り散歩道の引き出しに入れておきたい。

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原宿散歩

Comments

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たまこ様、こちらへの初コメントになります。
お散歩の様子、はいくりんぐの現場検証を、懐かしく思い出しながら
拝見しました。あの日に、明治神宮へ行かれていたのですね〜
いつも、元気に歩いておられること、素晴らしいです。
自分も、以前よりは歩くことが増えましたが、冬場は、天候のせいにして、
サボリ気味になっております。もっと歩かないといけませんね。
先日は、図書館まで往復歩き、「忠臣蔵の恋」原作本を読みました。
これからの展開が、楽しみです。
このプログも、各方面のことを、教えていただけるので、勉強になります。

すみれ  2017/01/30 (Mon.) 20:17 edit

すみれ様ありがとうございます。
こちらは風の冷たい日もありますが、全般的に晴天が続いており、雪国の皆様には申し訳ない気持ちです。冬でも散歩が出来る環境にあるからには、少しでもおすそ分けが出来ればと思っております。

「忠臣蔵の恋」は、かわせみ管理人さんに教えていただかなければ見逃していたので、ネットでの「かわせみ」つながりが本当に有難いです。大奥編になってからは、やや脚色部分が大きくなったようで、これからが楽しみですね。間部詮房が十郎左様に似ているというのは確か原作にもあったけれども、まさかの二役とは! zmzmさんもご覧になっていると先日コメント下さいましたが、こちらは横レスも大歓迎なので、以前のストファ掲示板と同じく、皆様お気軽にお寄り下されば嬉しいです♪

ストファ管理人  2017/01/30 (Mon.) 21:28 edit

すみれさんの初コメに勇気も貰って(笑)、私も初コメさせていただきます!
私も同じく「現場検証」を思い出しました。それにしても健脚を誇るたまこさん、よく歩かれてますね。たまこさんなら、たとえ雪が積っていようとも歩いていそうです!

「忠臣蔵の恋」いよいよ大奥編が動き出して、間部様が登場しましたね。月光院と間部様、この2人にはいろいろ曰く付きの関係(?)が取沙汰されていますが、どれも事実かどうかは不明。武井喜世さんとしてはありえない関係のように思いますが、だけど福士誠治さんの二役とは視聴者としては気になりますね。

あっちの管理人  2017/02/01 (Wed.) 09:47 edit

あっちの管理人さん、いつもお世話になっております。あっちの掲示板の看板も、綺麗な水仙に替わりましたね!尽句でお邪魔したとき、芳香も感じられそうな気がしました。
雪の中の散歩(散歩ではなく、歩かざるをえなかったのですが:笑)といえば、一昨年だったかその前の年だったか、まだ観世能楽堂が元の場所にあった時に、お能を見てる間にドカっと雪が積もり、最後の曲は急きょ半能になってしまうし、見慣れた渋谷周辺の風景が真っ白に一変してびっくりだった事があります。必死で駅にたどり着き帰宅の途につきましたが、自宅の最寄り駅からも、曲がり角などがすっかり雪に埋もれてしまっているので、道を間違えそうになりました。大変でしたが今思うとちょっと楽しかったかも(笑)
「忠臣蔵の恋」これからの展開気になりますね。絵島(江島)事件も描かれるのか、ラストシーンは原作と同じなのか違うのか、いろいろと楽しみです。

ストファ管理人  2017/02/01 (Wed.) 13:51 edit