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先月末からずっと、雪国の方々には申し訳ないような冬晴れの日が続いている。久しぶりに百草園を訪れてみることにした。京王線の百草園駅が最寄りだが、園のサイトに、特急も停車する聖蹟桜ヶ丘駅からのウォーキングコースマップが載っているので、それを印刷して持っていく。
駅西口を出ると、川崎街道が京王線に平行して伸びている。このあたり(多摩市関戸)は、鎌倉幕府が関所を置き、その後太平記の時代に、北条幕府軍と新田義貞軍が戦った「関戸の合戦」の舞台であるが、特に古い歴史を感じさせるようなものは無く、バスや車が走る普通の郊外の大通りである。
川崎街道を西へ10分ほど進むと、多摩・八王子地域を環状に走る野猿街道と交差する一の宮交差点へ。このインパクトある街道の名は八王子の野猿峠に由来する。野猿街道の向こうは日野市になる。
マップに従い、交差点を渡って「産直問屋・温(ぬくもり)市」の裏手にある細い道に入ると、様相は一変して、里山の中の住宅地という雰囲気になる。「モグサファーム」というミニ牧場?があり、牛が一頭ランチ中である。牛小屋の壁も牛と同じデザインになっているのが微笑ましい。

     

左手にS字の坂が見えた所でそちらに道を取り、道なりに坂を上っていくと間もなく百草園の正門が見えてくるが、門を入らずに左へ進んで、先に百草八幡宮に参拝する。百草八幡宮は、源頼義・義家親子が奥州征伐の途に武運を祈り建立したのが始まりとか。まぁ関東一円の八幡宮は皆そうなのであるが。

                            

八幡宮の別当寺であった松連寺の碑というのもある。百草園内のお休み処「松連庵」は多分その名にちなんだものだろう。

   

八幡宮から百草園の裏手に入れるようになっており、いろいろと園の歴史などを説明したパネルが並んでいる。八幡宮や松連寺とは別に、平安時代から中世にかけて武蔵の地にあったとして、いろいろな文献に出てくる真慈悲寺という大寺院の遺跡もあるらしく、複雑な由来があるようだ。

      

園内は紅白の梅が咲き始めたところで、ロウバイもまだ盛りである。水仙や福寿草、マンサク、ミツマタなども。

   

芭蕉句碑「志ばらくは花の上なる月夜かな」(左)
右の「芭蕉天神」は、日野市七生村の村長の先祖にあたる土方誠助という篤農家が、学問の大切さを伝えるために祀ったという。土方歳三の親戚筋? 

                      

恒例の梅祭りは明日からなので、売店も閉まっていて静かだ。梅林の中の散策路を登っていくと、雪を戴いた富士山が綺麗に見えたが、残念ながら携帯カメラでは捉えられなかった(-_-)

               

帰りは正面入り口へ続く階段を下りて、百草園通り(松連坂)を百草園駅へ向かう。大変な急坂で、往きにこれを上らず、時間はかかるが聖蹟桜ヶ丘からモグサファームとS字坂経由にして正解であった。坂の上り口のところに、砂土地蔵尊がある。

           

坂を下りると川崎街道で、百草園駅はすぐだが、駅前を少し通り越して、真照寺という真言宗寺院へ向かう。ここに環境省が絶滅植物に指定している「多摩の寒葵」がある。

          

入口の近くに、立札があって数株植えられているが、ひっそりと存在していて探さないとわからない。裏山に自生地があるというが、とくに標識もない。墓地の間を抜けて裏山を一周してみる。

     

途中に「晴れた日にはスカイツリーが見えます」という札が立っていて、眼をこらすがよくわからない。自生しているという寒葵もなかなか見つからない。竹の根元と、他の灌木に隠れるようにしてようやく、境内に植えられていたのと似たものが見つかったが、葉の形(もう少しとんがっている)や、色(境内のは黄緑がかっていたが、こちらは深緑である)など微妙に違うので、別種の葵かもしれない。

そういえば徳川御紋の葵は「フタバアオイ」で、別種なのだそうだ。多摩といえば最後まで官軍に抵抗して徳川に殉じた新選組のご当地でもあり、その地に貴重な葵が咲くとは素敵な歴史のロマンだと思ったが、全くの偶然にすぎないようだ。
植物サイトで調べると、この寒葵の花も珍しい色と形をしている。4-5月が花期だというので、その時分にまた来て、裏山の自生地についても確認してみたい。

百草園駅前の花屋さんに、色とりどりの春の花の小鉢が並んでいる。どれも花つきが良くて安価だ。 プリムラと八重咲のジュリアンが、うちの近所で売っているののほぼ半額なのを発見。早速GETして今日のお散歩は終了♪

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百草園と真照寺

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何とも懐かしい百草園です。
結婚当初高幡台団地にいたので、時々百草園には出かけていました。梅の時期や萩の季節、のんびり散策するのに最適でした。
遠くに映ってるのは百草台団地かな?

いつもバイクで動いていたので、百草園の駅には降りたことがないので駅の周りは全然記憶に残っていません。あのあたり、確かに坂は多いですね。もっとも東京全体実は坂が多いですよね。
娘の受験の時に、時間調整で調布から聖蹟、高幡、野猿街道と回りましたが、モノレールができていましたが、それほどは大きく変わっていませんでした。
高幡不動尊にはその時も立ち寄ったのですが、あそこの紫陽花もなかなかです。土方歳三の銅像や日野駅に向かう方には生家もあるのでファンだとすると外せないところかな。
それにしてもやはりたまこさんは健脚ですね。田舎にいるとつい車で出てしまうので少し見習わなくては。

zmzm  2017/02/08 (Wed.) 10:06 edit

zmzmさん、お寄りいただき有難うございます。
そうそう、あの辺は団地も多いですよね。百草園や百草八幡へは、かなりの坂道にプラス、長い階段を上る必要がありますが、そのぶん見晴らしは良いです。しかし正直のところ¥300という入園料は内容に比べ高いです。¥500でも神代植物園のほうが良いと思います。神代は高齢者割引で半額になり、そうなると完全にこっちがお得なので、しばらく百草園は行ってませんでした。今回は、多摩の寒葵を見たかったので百草園はついでです(笑)でもここは神代植物園に無いアップダウンがあるので、坂道好きはこっちかな~
百草園HPには、高幡不動からのウォークマップも載っています。おっしゃる通り、高幡不動の裏山の紫陽花はいいですよね。鎌倉などと違い、平日ならば満開の時もゆっくり見られますね。
日野には他にも、平山城址公園という、平山季重というマイナーな武将の城跡でやはり結構なアップダウンの所もありますがいらっしゃいましたか? もしかして平山浩行さんのご先祖?

ストファ管理人  2017/02/08 (Wed.) 19:59 edit

百草園って有料だったことすら忘れています(笑)
子供が生まれてからは立川の昭和記念公園の方がよく行きました。当時は確か特殊な場所に入らなければ無料だった気が・・。これも記憶違いかな。
平山城址は行ったことがありませんでした。旦那の生まれがムサムラなので、バイクでもっぱらそっち方面(狭山丘陵)のツーリングが多かったです。全然関係のない話になってしまいごめんなさい。

zmzm  2017/02/09 (Thu.) 09:16 edit

昭和記念公園はまだ一回しか行ってませんが、広いですね~~
植物公園も、それぞれいろんな個性があるので楽しいですが、どちらかというと、豪華に整備された庭園形式のものより、野草園っぽいほうが好みです(単に貧乏性ってこと?)
ムサムラって武蔵村山のこと?なるほど、そういうふうに略すのか~
同じ東京の西のはずれでも、玉川上水の北側はあまりなじみがなく、武蔵村山・東村山・東大和などの区別が今いちついてませんが、茶畑のウォーキングとか、狭山丘陵は多摩丘陵とまた違った良い雰囲気だったのを覚えてます。お石ちゃんの地元所沢のお隣でもあるし、また行ってみたいです。

ストファ管理人  2017/02/09 (Thu.) 21:39 edit