ネットの開花情報を見ると、今年は何故か埼玉県のほうが東京より早かったり、都内でも世田谷の砧公園は咲き始めなのに、世田谷より北の文京区のほうが満開になったようだった。それで先に小石川植物園のほうに行き、今日は神田川に沿って水源地、井の頭公園まで。
神田川の花見スポットといえば、椿山荘や芭蕉庵・永青文庫などのある関口と、新宿区と中野区の境にある小滝橋周辺、山手線線路を挟んだこの二箇所が有名だが、西の外れのほうにも、知られざるスポットがある。何より、週末でもジモティ老人が散歩しているくらいで、人がおらずゆっくり眺められるのが好い。
花曇りの空の下、小田急線豪徳寺駅から、北沢川緑道を歩く。世田谷区には多摩川や目黒川の支流で暗渠化された小さな川が緑道になっているものが多く、その周辺には北沢・松沢・奥沢・駒沢・深沢など、「沢」のつく地名が多数ある。「上馬・下馬」「駒留」「野毛」など馬に関する地名も多い。馬喰たちが沢ごとに水を飲ませながら、駒を引いて江戸の馬市へ向った名残であろう、かわせみシリーズにもそんな話があった。
緑道は入学式の日の丸が出ている緑丘中学校の横を通って上北沢駅前へ出る。途中にある早苗保育園の園庭にある松は江戸城の松と同じ株だという。
世田谷区北部は、桜上水・桜丘・桜一~三丁目など、桜のつく町名が多い。日大陸上部寮に掲げられた大学のマークも桜である。
京王線の線路と甲州街道を越えると、もう世田谷区ではなく杉並区で、杉丸くんというコミュニティバスのバス停が小刻みに設置されている。コミュニティバスの通る通りは昔の鎌倉街道だそうで、この通りが神田川を渡る橋が鎌倉橋である。
鎌倉橋の袂にある塚山公園から高井戸まで、川沿いの桜並木が満開で、下のほうの枝はすでに葉が出始めている。まさに三日見ぬ間の桜である。
桜がせっかく川面まで枝垂れて美しい姿を見せているのに、川がコンクリート壁が続くだけで味気ないのが残念。まぁもともと神田川は利便のための「神田上水」だったのだから京都の賀茂川のような風情を期待するのは間違いなのだろうが。
環状八号線の清掃工場の煙突も桜に包まれている。ゴミ焼却の熱を利用して温水プールが設置されている。
高井戸駅の周辺は、先日の播磨坂ほどではないが、ちょっとした花見スポット。井の頭線が桜の中の高架を走っている。
高井戸からはしばらく並木は途切れ、所々の小公園や空き地に一本桜があるだけ。
富士見ヶ丘駅と久我山駅の間の、井の頭線検車区のあたりで、また桜並木が復活する。
久我山駅のあたりは、神田川とその南側に流れる玉川上水が一番近づいている所だ。玉川上水は羽村の取水口から拝島・立川・小平を経て五日市街道に沿ってずっと流れ、井の頭公園の裏を通っているが高井戸から東は現在暗渠化されて、甲州街道に沿って緑道となっている。十年前は井の頭公園まで歩いたら、帰りは玉川上水に沿ってまた歩いて帰ったものだが、今はもうその元気はない(-_-)
曇り空からだんだん陽が射してきて、歩くと汗ばむほどになる。三鷹台駅前の立教女学院が23区の西端で、この先の神田川と井の頭公園は、北に吉祥寺市、南に三鷹市を分ける境となっている。
ゆうやけ橋に到着、さすがに公園に入ると人があふれている。始業式の後花見に繰り出したらしい高校生たち、カップル、家族連れ、老人グループなどなど。
吉祥寺駅方面から階段を下りて入る広場の入口は、今NHKでやっている又吉直樹原作のドラマ「火花」でも時々画面に出る所だ。
池を一回りして弁才天を眺め(お参りは省略)ちょっとカフェで休憩して井の頭線で帰宅。
夜、NHK-BSの藤沢周平「立花登」の第二弾を見る。続編が作られて嬉しい。第一弾では、高畑某が柔術道場の友人として登場していたがどうするのかと思ったら、友人は登場せず、新しいキャラが出ている。これって原作には出てきたっけ? さすがに同一人物を役者だけ変えて出すっていうのは憚られたのかなあ。
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桜めぐりのお散歩、気持ち良さそうですね・・金沢の桜も
開花は東京より大分遅れたのですが、気温がぐんと上がったことで、
一気に土曜日に満開までになりました。桜の名所だけでなく、町の
小公園や、あちこちにピンク色が見える景色は、不思議と心を
浮き立たせてくれます。昨夜は、金沢城公園、兼六園の夜桜を
見物しながら、歩きました。(約1万歩)
たまこ様は、一度の散歩で、沢山の歩数を歩かれていることでしょうね。
自分は、多くて7000歩・・1万歩も歩こうものなら、翌日に
膝とかに痛みを感じてしまいます。無理は禁物?と、自分を甘やかして、
平均6000歩位に止めております(爆)
東京にも、まだまだ桜の名所、緑の散策地は沢山ありますね。
これからのお散歩日記も楽しませていただきます。
すみれ 2017/04/09 (Sun.) 20:39 edit